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10月
- 窓に必要な影/The shadow needs for the wondow
河原田陽子/KAWArAdA yoko solo eehibition
- 10月4日〜14 open13:00~20:00
opening party10/5 18:00~mid
artist talk10/12 18:00~mid
1998年6月5日から6月15日の10日間、私は外からの光を閉ざした空間で、時計も止め、生活したことがある。その間、電話やメール、一切の通
信手段もストップさせた。時計以外にも、時間を認識させるTVなども、見る事はしなかった。全ての窓を塞いだ部屋の中で、生活の気配を外へ漏らさず、そこにいた。そして、いずれ外に流れる時間とは、切り離されてゆくだろうと考えていた。
その空間は、社宅の一つだった。周囲には、たくさんの見知らぬ人々が生活していた。私は、何日たっも、朝と昼と夜を理解した。鳥のさえずり、郵便配達のバイク音、排水管をつたって風呂場に漏れてくる、上の住人のシャンプーの匂い。様々な刺激が、人々の生活を想像させた。朝の音、昼の静けさ、夕方の音、深夜の永い静寂。そうした音にどんどん敏感になっていった。計画は、失敗に終わった。世界から断絶して生活する試みは、その微細な変化を受け止める生活へと変わっていた。
その時、音は私の生活に必要なものとなっていた。
今回の作品のことを考えている時、数年前のこの経験を思い出し、プロローグとして添えることにしました。
KIGUTSUの展示では、窓越しにしか見る事の出来ない捕らえ所のないものから、人と人との距離感や人と風景の関係を探っていきます。
略歴
1974/名古屋生
1996/Atlantic Center for the Arts, Florida
1997/愛知教育大学教員養成過程美術科卒業
1998ー2000/CCA北九州 リサーチプログラム
展覧会
1996/INsideOUT（Atlaitic Center for the Arts,Florida）
1999/Maeda Studio Exhibition（CCA北九州）/ PORT PEOPLE（名古屋港20号倉庫）
Kitakyusyu（rum46,Denmark）/ Open Studios（CCA北九州）
2000/半島I（神奈川） Open Studios（CCA北九州）/ here.now.（福岡市美術館）
2001/@ポート（名古屋）
2002/ニュータウン アートタウン展（岡山）
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