projects



タムラサトル展│Nマシーン



《Standing Bears Go Back》2002年 撮影/高山幸三写真提供/ICC

《100kg Man》2004年

《伏見のための接点》2010年 あいちトリエンナーレ2010企画コンペ 

「大きい」「動く」「光る」など、男の子の興味をそのまま作品にしてしまうのがタムラサトルだ。
等身大の熊やワニのオブジェが前進、後退、回転など予想外の動きをする巨大な作品や、バタバタと旗を振り続るだけの作品、100kg直前の作家自身が水分補給により100kgに到達する瞬間を記録した映像作品など、「くだらなさ過ぎて笑っちゃう」作品を作り続けている。それはナンセンスなユーモアのように見えるが、意味やイメージを破壊する過激さも兼ね備えている。

例えば日常生活で「スイッチ」を入れれば安全に電灯は点く。しかし、2010年あいちトリエンナーレで発表された「伏見のための接点」において、その空間にある白熱灯を点灯させるためにはそうはいかない。100Vの一極が通電された鉄の棒を、空間の中央に設置された100Vの一極が通電されている竜のオブジェに触れさせることで「スイッチ」が入る。それは機械によって行われるのだが、その接触の瞬間、火花が弾けスパークが起き「安全な点灯」という日常的なイメージは破壊される。

これらの作品は一見無意味なほどに過剰に作り込まれ、人の心を力強くつかむ。

今回のN-MARK B1の第3弾となる展覧会では、タムラサトルが近年手がけているサインの作品を展示する。それはアルファベットや漢字、図形などの形が、歯車を支点にチェーンで作られ駆動する。

何の生産性もない、この駆動を繰返す大掛かりな装置は、私達自身がアイロニカルに表現されているように思えてならない。

今回はそのシリーズから、N-markのために製作された「Nマシーン」が登場します。



《Aマシーン》2011年 撮影/岡野圭 画像提供/Takuro Someya Contemporary Art
《Zマシーン》2011年 撮影/岡野圭 画像提供/Takuro Someya Contemporary Art


 
大きな地図で見る
2012年8月21日(火)ー9月8日(土)
13:00 ー 20:00
月曜・日曜定休│入場無料
〒460-0003名古屋市中区錦2-11-13 chojamachi TRANSIT BUILDING-B1
主催:N-mark│協力:chojamachi TRANSIT BUILDING

展覧会関連企画
オープニングパーティー
8月21日(火)18:00 ~
クロージングーティー
9月 8日(土)18:00 ~
※両日作家在廊予定



タムラサトル│SATORU TAMURA
2012年「光あれ!ー 光と闇の表現者たち」栃木県立美術館(栃木)、「六本木アートナイト2012」六本木ヒルズ他(東京)、「3331 アーティスト・イン・レジデンスプログラム成果発表 AIR 3331 展 vol.2」3331 Arts Chiyoda(東京)、2010年「小山マシ-ン」 小山市立車屋美術館(栃木)、「あいちトリエンナーレ 2010 企画コンペ」 長者町会場伏見地下街 (愛知)