週刊「÷3」 TEXT by Maki Takemoto 竹本真紀 profile1976 青森県八戸市に看護婦の母とバンドマンの父の間に生まれる。 1992 1994 1999 2000 今後の予定 「ガチャポン・トンチキ・プロジェクト」東京都現代美術館 ギフト・オブ・ホープ展内 '01.1.20.2:00〜 new!'02.2 銀座小野画廊IIで個展開催 '01.7 柏寺島文化会館で個展開催 | すっかり美術と離れてだらだらしていると、一通の手紙がやってきました。「青い森の特派員との情報交換会」の案内。前任の木村知事が辞職してからというもの、すっかりと音沙汰なかった青い森の特派員。三村申吾知事になってから初の招集。 第一部は情報交換会。 第二部は懇親会。 これを都内の某所で行う。 青森県の皆様の税金でこのようなことが行われるわけなのです。情報交換会では知事へ発言することができます。前回は日本画家の工藤甲人さんの「美術館建設はどうなっていますか?」の言葉を筆頭に、美術館建設についてと、市民団体による美術活動の活発な動きとそれに対する県の助成の問題などを発言しましたが、そのあとの懇親会では「あなた自分の宣伝ばかりしていませんでした?」とか、「奈良さんを紹介してください。」とか、(もちろんわたしは紹介できるコネクトは持ち合わせておりません。)「あなたのような若い方がこのような会に出席できるはずがない」とか、くだらないことばかりでした。中には火がついたようにアートについていろいろ語りはじめる方など、気持ちの良い反応の方もおりました。今回の会でも勿論発言するつもりで、ただいま青森のアート関係者の方々から情報を募っているところです。わたしは現在青森にいないし、青森で現代美術の啓蒙に努力している方々の努力はかりしれないでしょうし、現地の方々の生の声が一番重要になるのです。力不足ではありますが、発言権を持っているのでそれは有効に使いたいもの。早速何件か情報を提供していただきました。残念ながら青森のアート事情にも暗雲が立ちこめているようでした。 最近、ノックアウトマウスのときに出演していたサウンドアーティストのニシジマアツシさんから芦屋市美術館の存続危機を免れるための署名運動メールが届いたばかりで、それを青森の方へ転送したところかなりの共感が得られました。他人ごとではないということです。送られてきた情報の中に、青森の新聞社、東奥日報の記事がありました。「国際芸術センター運営見直しを」高額の運営費に対して来館者数が少ないという実績から、与党議員が「市民が欲していない前衛芸術をなぜ呼ぶのか」などと訴え、事業の見直しを迫っているというもの。国際芸術センターにはわたしは一度だけ行ったことがあります。人里離れた山奥にあります。安藤忠雄建築の建物が周囲の自然と調和していてなんとも贅沢な造りです。展示スペースも美しくて、東京の美術館にも負けていません。青森でもこのようなものが見れるようになったのだな〜と感動。市街地から近ければもっと良い。国際芸術センターの評判は都内でもよくききます。青森もお金あるね〜。なんて言う人もいますが、そう言う人も含めて、青森は良い施設を造ったのだという評価はだいぶあります。来館者が少ないのは残念ですが、それをすぐに「前衛芸術だから。」としてしまうのはあまりにもナンセンス。前衛を評価し擁護することで、改めて青森の器の大きさみたいなものを感じさせることができないだろうか。新しいタイプの芸術文化支援のモデルとして、青森から発信していくことができるのではないだろうか。目先のことで無駄と判断して切っていくことで、せっかく向上していけるものを自らたってしまうのではないだろうか。できるだけ簡潔にわかりやすく知事に伝えられるよう、しっかり勉強しなくては。
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