週刊「÷3」

TEXT by Maki Takemoto

竹本真紀 profile
1976
青森県八戸市に看護婦の母とバンドマンの父の間に生まれる。

1992
中学校卒業記念イラスト展 (八戸NHK)文化センター

1994
バンド「根城パラダイス」(八戸西高等学校体育館で一度限りのライブ)

1999
国立弘前大学教育学部小学校教員養成課程卒業
美術科卒業制作展(弘前大学学生会館、弘前VIVRE)

2000
ひいらぎ展 (柏高島屋ステーションモール市民ギャラリー)
美学校トンチキアートスクール入校 千葉県柏市在中


みなさん、ピンクリボンをご存知ですか?
乳がんの早期発見、乳がん手術後のケアの問題等をよびかけるための象徴がピンクリボンだそうです。
エイズ予防のレッドリボンは知ってましたが、ピンクリボンはお初にお目にかかりました。
このたび、このピンクリボンを500本使って大規模なインスタレーションを展開することになりました。
横浜市が10月ピンクリボン期間ということで、中区役所隣のZAIMの外壁を覆います。
神奈川県予防医学協会からの要請で、何かピンクリボンをPRできる案はないかということで、たまたまうろうろしていた竹本にお声がかかったというわけです。
わたしが数年前に東京京橋で行った参加型インスタレーション、「結ぶということ×裁つということ」の発展系になります。
このインスタレーションは凧糸をランダムに結んでいって網状になったものを展示し、来場した方が好きなところを切ったり結んだりするというもの。
網を人間のトラウマや海馬のようなものとし、そこに他者が加わるということで、形が変わっていく様を表現したものです。
今回もピンクリボンを結んで網を作り、ZAIMの外壁を覆います。
結ぶということで、リボン自体の素材を部分的に壊し、一つのピンクの何かよくわからない網状のものに形作ります。
リボンを結ぶというだけでほかには手を加えません。
今回のイベントで、ピンクリボンによるコネクションも作っていこうということなので、結ぶということで、結んでいって結果的に大きなコネクションになることも表現しています。
自分の作品をこのような場所に発表する場合、相手の要望もくみつつ、自分の芸術性も主張しなければなりません。
普段美術に接していない人にいかにわかりやすく伝え理解してもらうかが重要になります。
乳がんといえば、乳がんでおっぱいをとってしまった方のヌードをアラーキーが撮っていました。
装飾のようなもので、ただ、乳がんのキャンペーンと言ってもわかりづらい。
いかに本質を伝える助けになるかということが大事ですね。


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