週刊「÷3」 TEXT by Maki Takemoto 竹本真紀 profile1976 青森県八戸市に看護婦の母とバンドマンの父の間に生まれる。 1992 1994 1999 2000 | 臨港パークでのライブペインティングは無事終了しました。 ペンキを使って大きい画面に思いっきりかくというのはかなり気持ちのよいことでした。 誘った、ぶりおと吉井千裕さんもかなりおもしろいペインティングを繰り広げていました。 テーマは「未来の横浜」「海」でしたが、わたしと吉井さんは美学校の事務の久間さんが横浜に来ているという設定で絵をかくことにしました。 吉井さんと長いこと一緒にいるのは初めてで、たくさん話をしました。 ファイルも見せてもらってすごくパワーを感じました。 自分たちが絵を描くことじたいは楽しくて仕方がなかったのですが、地域のイベントにありがちなイタイこともあったりで、いろいろと考えさせられました。 主催者側はとにかく壁を2日間で埋めてほしいわけですから、いろんな人に声をかけて手をあげた人がやることにはなったのですが、主催者側の目的が明確でなかったために、ちょっとしたトラブルはありました。 それが、表でがんがん喧嘩になったとか、そういうことではないので余計、気持ち悪いわけです。 「初めてだし、美術のこともよくわからないので、、」とおっしゃっていた主催者側にはきちんと意見を述べようとは思います。 ただ、開港祭というイベントの大きさ、花火のすごさには驚きました。 食べ物もおいしかったし。 席をとって買い出しに行って帰ってきたらほんの30分もたたないうちに人が増えていてどこに席をとったかわからなくなってしまうというハプニングもありました。 (おちがちびまるこちゃんみたいなおちでびっくりしましたが) この2日間で考えたことや見たものはとても勉強になりました。 もっとかきたいのですが、今回はもう一つ、触れておかなければならないことがあります。 mixiの知人の日記に「岡本裕子さんが亡くなった。」とかいてありました。 岡本さんは以前、東京スタデオという会社で一緒に働いていました。 岡本さんて、あの、岡本さん?この間上野の森の会田×山口展でおみかけしたばかりだったのに? と思っていたら、東京スタデオの正村さんから電話がかかってきました。 岡本さんはわたしと働いていましたが、ある日フランスへ旅だってしまいました。 それから何度か帰国していました。 版画家としても東スタの職人としてもたくさんの美術関係者から慕われていた岡本さんでした。 姉御肌の岡本さんにわたしはいつも怒られたりたたかれたりしていました。 岡本さんが「竹本はまじめすぎて作家にはむいていない。」と、言っていたということをきいてから、なんとなく岡本さんを正直遠ざけるようになっていました。 フランスから帰ってきて久しぶりに会ったときに、「竹本すごいじゃん!けっこう活動しているんだって!?」と言われたことがあったように思いますが、なぜか岡本さんの前にたつと、「作家にはむいていない竹本」に成り下がってしまうようで、個展にも出向くことができませんでした。 岡本さんはわたしから見たら仕事ができて人あたりがよくてとても洗練された人に見えたので「なんで版画やってるんですか?」ときいたときに「これしかできないからね。」と言ったとき、驚きました。 しかし、「これしかできない。」という言葉は、自分自身が美術をやっていってよいのかどうなのか、迷いが生じたときのどうしようもない自分の解答として何度でもでてくるのでした。 しかし、なんとなくなぜかいつも岡本さんのことが心のどこかで気になって仕方がなかったのはなぜなのかわたしにもわかりません。 岡本さんの言葉で逆に頑張れたのかもしれません。 今は、ご冥福をお祈り申し上げます。 吉井さんとちょうど、この頃よく人が死ぬ。というお話をしていました。 トンチキアートクラスの仲間が亡くなったときも、そこにきていた彼女の友人という人が「よいですか、みなさん、自殺は連鎖します。」と、興奮きみに言ったことがあって、すごくひいてしまったのを覚えていますが、本当に、自殺だけでなく、「死」が連鎖することってあるような気がしました。 人口が増え過ぎると天災が起こって大量に人が死ぬことがあるという話をきいたことがあります。 戦争でたくさん人が死んでる土地と、平和なのに自殺が多い土地があってバランスをとっているのではないかという話にもなりました 。 そもそも自殺した人だって遺書がない人や死ぬ前に「たばこ買っておく?」なんて軽く彼に電話していた友達だって、死ぬつもりなんかなかったのではないかと思っています。 瞬間にふっとゾーンに入り込んでしまってそのまま帰ってこなくなってしまっただけではないかと思っています。 岡本さんは眠ったままそのまま亡くなっていたそうです。 原因はわかっていません。 亡くなってみると、みんな、なぜか生きいそいでいた気もします。 ある意味、この世での鍛錬が終わって、次のステップに行ったのだろうな。という感じもします。 @竹本真紀ブログ記憶処理研究所ちょっと整理しました。 こちらも合わせてご利用ください。 @ニヒル牛にグッズおいてます 夏の新製品Tシャツを販売しています。 @竹本真紀インタビューが放映されています。 | |
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