実家から徒歩5分くらいの場所で、長男が母親と弟と妹を殺して放火するという痛ましい事件があった。
自分の実家のすぐそばでそんな事件があるなんて思ってもみなかった。
ニュースで見て、「根城」というだけで驚いたが、根城は広いので自分の家のそばではないと思っていた。
地方誌をインターネットで見て、家の近くだということが判明した。
わたしは根城中学校出身なので、中学の後輩にもあたる。
友人などは教員になっていて根城中学校に赴任していたので、教えたことのある人もいるかもしれない。
近くで事件のあった人たちは意外と知らなかった。
とにかくのんびりしている土地柄である。
青森県でも、八戸は話し方もおだやかで、人もおだやかだ。
戦国時代には殿様が牛に乗って出陣したという話があるほどだ。
そのような土地でこのような事件があったということにとてもショックだが、あまり良い思い出のない中学校時代のことを考えると完全に他人事のようには思えない部分もある。
楽しいことももちろんあったが、嫌な気分のまま卒業してしまったので、中学校には良い印象がない。
しかし、きちんと見てて励ましてくれていた先生はいたし、中学生だったから深刻になりすぎて落ち込んでしまったところもあるが、大人になって先生に会ったりすると、笑いとばしてくれたり、良い思い出として話してくれるのでありがたい。
わたしは単に根城という、城跡のあるこの土地の出す磁場が合わなかったのだと勝手に解釈して自分の中で消化してしまったところがある。
今回事件があった場所周辺には特に遊ぶところもない。
今の実家のある場所はわたしが幼い頃から育ったところからは少し離れた場所なので、ちょっと違うのだが、自分の世界に没頭するには格好の場所でもある。
都会のようにいろんな情報があって、視覚や意識が分散することもそんなにないのではないかと個人的には思っている。
こんなところで、こんな事件が、、、と、驚いている人が大半だろうが、おきてもおかしくはないという気持ちを持っている人もいるのではないだろうか。
ただ、よくも悪くも、八戸の人というのは「そんなだいそれたことできない。」という考えなので、どこかで素に戻るので、大きな犯罪も起きにくいと思う。
今回の事件を起こした長男も、今回くらいの行動力をプラスの方に持っていけたなら、すごいパワーを持っている人だと思う。
八戸のような土地に育って、芸術を志して頑張ってます！なんていうわたしは殺人者とある意味紙一重かもしれない。
わたしの中学のときはまだまだ先生に殴られていた時代だが、先生は殴ったけれども、本気で困っているときは「どうしたの？」と、救ってくれた。
クラス全体を敵にまわしてしまったとしても、担任以外の先生でもだれかしらが見ててくれて、さりげなく自分の才能をのばす方向に持っていってくれたりした。
どんなにつらくても一人か二人、味方がいれば生きていける。
彼には、そういう存在はいなかったのだろうか。
同じ場所を歩き、同じ風を感じていた人が、このような残念な結果を生み出してしまったことが、無念でならない。

＠竹本真紀が運営に関わっています創造空間9001で展覧会が開催されています。
北川純「花と女」
2008年1月10日（木）〜1月20日（日）
10：00〜19：00
入場無料
1月19日（土）18：00〜北川純によるアーティストトーク（聞き手；竹本真紀）
創造空間9001（旧東横線桜木町駅舎）
http://9001.tv

＠竹本真紀ブログ記憶処理研究所ちょっと整理しました。
こちらも合わせてご利用ください。
http://makimo.cocolog-nifty.com/

@ニヒル牛にグッズおいてます
夏の新製品Tシャツを販売しています。
http://members3.jcom.home.ne.jp/nihirugyu1/kaisou2/nihirutoha.html

＠竹本真紀インタビューが放映されています。
http://www.tvk-bb.tv/art-channel/artistfile/2007/06/post_7.html