古い建物が好きだ。
小さい頃は特に気に留めなかったが、近所にも古い良い建物はあった。
屯所や精米所。屯所は今では新しくなってしまったが、精米所はまだあるだろうか。
八戸市は歴史的にも大地震や大津波、大火事などがあって古い建物がそのまま残っているところは実は少ない。
東京に出てきたとき、こちらの方が古い商店街などが残っているものだと思った。
弘前では古い建物をたくさん堪能することができた。
遠くから不思議な塔を見つけて自転車を走らせると、戦没者を偲ぶために建てられたものらしかった。
最近では奈良さんの展覧会を開催されるようになった吉井酒造倉庫は、何度か÷3に書いたが、大学3、4年に住んだアパートのすぐそばにあり、完全に廃墟であり立ち入り禁止と表示されていた。
アルバイト先のおそば屋さんに行くときにはその吉井酒造倉庫の前を通って行く。
その界隈には古い教会もあって、何度歩いても楽しい。
弘前のあとは、柏に移り住むが、柏も八戸に近い、新しいものが次々と建っている町だった。
しかし、古いさびれたおもちゃやさんやスナックの跡地もかなり味があって良かった。
今はどうなっているのだろう。
横浜も歴史的建造物が多くて、たまたま1928年に建てられたZAIMにアトリエをかまえることになった。
わたしの住んでいるところは観光地ではないけれど、ところどころに古いものが点在している。
もと宿場町ということもあるだろう。
駅前の商店街は古い写真館や喫茶店があって、古いアルバムを見ているようだ。
わたしの散歩コースに、大原隧道というところがある。
しかし、横目で見るだけのことが多い。
その隧道を通ると結構な遠くまで行ってしまうのと、その狭さと長さに窒息しそうな感覚も覚えるのでなかなか通るところまでは行かない。
しかし、通りぬけると、結構おもしろい眺めが待っている。
明治時代に共同で使っていた水道栓というのが飾ってある。
とてもデコレイトなデザインで獅子の口から水が流れている。
今流れているのは飲料水ではないそうだが、日本に二つしか残っていないもののうちのひとつだそうだ。
そんな貴重なものがトンネルぬけてちょっと歩いたところにある。
それを見るためにトンネルの窒息しそうなところをひたすら歩く。
このトンネルはおそらくいろんな撮影にも使われていて、濱マイクでいきなりカウボーイの姿をしたhitomiが「バーン」とか言って出てくる場面がそのような気がする。
アンフェアのエンディングで篠原涼子が歩いているトンネルもちょっと似てる。
で、このトンネル昭和3年にできたらしくて、震災後に磯子方面に水道管をのばすために作ったものだそうだ。
もうひとつ兄弟隋道があるらしいが、どこだろうと思ってインターネットで検索したらほとんど毎日見ているトンネルだった。
知らないところに歴史的建造物が、、、おそるべし。


これが入り口です。


窒息しそう、、、。掃除されているのか中はきれいです。


トンネルぬけると日本に2つしかないという水道栓が。


その向かいにある公園の水道です。。。

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