フィクションに質量を与える
竹田尚史|Hisashi Takeda Solo Exhibition

2024.10.25(FRI)-11.9(SAT)
15:00ー19:00 | 木・金・土開催 |入場無料 
会場|N-MARK B1 主催|N-mark

好評につき日曜日もオープンいたします。
11/3・10(日)15:00ー19:00


目の前にプラスチックの赤い箱のようなものがある
時計のように数字とメモリがついていた
針が一本ついており
上にはお皿がのっていて
上から押すと針が左右にふれ0のところ行ったり来たりする
それは赤い小さな計りであった

その赤い計りのプラスチックでできたお皿の上に
今まで遊んでいたブロックをのせてみる
針は少し進んだところで小刻みに震えながら止まり
そこにさっきとは形も大きさも違うブロックをのせてみる
さらに針は15の数字のところで止まる
今度はお皿に乗っているものをどかすと
0のところまで針は戻っていき少し超えまた戻りを繰り返して
やがて静かに0のところで止まる
ウルトラマンのフィギュアやブロック、車、木の積み木
バランスを取るように乗っけていき、お皿一杯になるまでどんどん乗っけていく
すると針は一周し、さらに乗っけると0を超えて針はどんどん進む
0を超えていいのかとドキドキしながらも
さらにもっと乗っけていき、時計でいう2時のところくらいまで進みピタッと止まった
ふと見ると計りのうえの方、お皿の下あたりに白いつまみのようなものがあるのに気づく
何かと思って触ってみるとネジのようになっており、少し硬かったが回すことができた
左に回すと針が右に少し動き、右に回すと左に動く
すごいことを見つけたと思った
何も乗っけてなくても針を動かせる、しかも自由自在だ
ブロックもそのほかのおもちゃもいらない
つまみを右に回して10くらいの数字までまわす
何も乗っていない計りの針が10の数字を指している
見えないコップに10の質量が与えられ
そこには無い石に10の質量が生まれた
子供の頃そんな遊びをしていた

私は生まれてから
事象全てフィクションであると思っている
その中で最も普遍的なものは何かと思い
質量を基準に物事を考えることにしていた
死んでバラバラになった質量は形が見えなくなっているだけで
消えても無くならない
散らばって世界にさまようものである
その質量でさえ嘘であり
フィクションの中に質量はつくりだされている

竹田尚史



information



日時
2024年10月25日(金)-11月9日(土) 15:00ー19:00(木・金・土開催)

アーティストトーク&クロージングニングレセプション
11月9日(土) 18:00ー

会場
N-MARK B1
〒 460-0003名古屋市中区錦2-11-13
chojamachi TRANSIT BUILDING-B1
GoogleMaps)

主催
N-mark

竹田尚史(たけだひさし)略歴
1976年 愛知県生まれ。
2006年 名古屋造形芸術大学大学院環境造形コース修了

【個展】
2005 うちゅうそくど switch point(東京)
2006 竹田イズム 人間不在論 COLUMBIA.(愛知)
2007 おわりのおわり airʼ s box(愛知)
2012 ALA Project.11 ART LAB AICHI(愛知)
2013 ダブルフィクション N-MARK B1(愛知)
2015 “here's the room” 「重なる部屋」星画廊(愛知)
2016 Shift Cube Vol.36 光は宇宙で生まれ 地球で星になる 文化フォーラム春日井(愛知)
2019 質量の泉と重力の霧 現代美術レジデンスプログラム 美濃加茂市民ミュージアム(岐阜)
【グループ展】
2005 Ghost of Ghost 完全なる不定形/名古屋市民ギャラリー矢田(愛知)
2010-13 「woodlandgallery2010-2013」文化の森 美濃加茂市民ミュージアム(岐阜)
2013 「あいちトリエンナーレ2013」「モバイル・トリエンナーレ」(愛知/豊橋、知多、春日井、東栄町)
2013 「くうちゅう美術館」名古屋テレビ塔(愛知)
2016 「新ナゴヤ島」 ファン・デ・ナゴヤ美術展2016 市民ギャラリー矢田(愛知)
2016 「となりの人びとー現代美術 in 春日井」 文化フォーラム春日井(愛知)
2018 「Art Obulist 2018 見るなの座敷」(愛知/大府)
2018 play vol.2 かわら美術館(愛知)
2019 メイメイアートvol.vol.3 茅野市美術館(長野)
2021 ギャラリー・バードハウスvol.2  茅野市美術館(長野)
2014-23 「美濃加茂アニュアル2014-23」 文化の森 美濃加茂市民ミュージアム(岐阜)
2023 ととのう温泉美術館/愛知(蒲郡)
【ワークショップ】
2013 「コンセプチュアル・アート??」トリエンナーレin東栄町ワークショップ(愛知/旧東部小学校)
2015 飛ぶためのワークショップ「flying island-飛行島では空を飛べる-」 三重県立美術館(三重)
「となりの世界のとなりの島の」学校派遣(愛知県/玉川小学校)
2016 「ナナがいる天空に浮かぶ無人島に上陸しよう」三重文ワークショップ in M祭 三重県総合文化センター(三重)
「夢の島をつくろう!」(竹田尚史×榊原由依 学校派遣ワークショップ 春日井市立牛山小学校 6年1組、2組の生徒たちと制作)
2017 かすがい文化フェスティバル ワークショップ みんなで作った夢の島に上陸しよう(文化フォーラム春日井)(愛知)
2018 世界の上の、世界の上の、世界の上の、小さな家 play vol.2 ワークショップ かわら美術館(愛知)
「Art Obulist 2018 見るなの座敷 ワークショップ 平べったい学校」(愛知/大府)
2019 質量の泉と重力の霧 ワークショップ 空想授業「光の速度とカメの速度」美濃加茂市民ミュージアム(岐阜)


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《何ものでもないもの》2024
《サイレント》2024(2004)
《山と皺》2023
(奥)《消えていくそれぞれの時間》2019 (手前)私は山になって眠る》2019
《いつか此処に帰ってくる》2023
《部屋の記憶》2023
《私は山になって眠る》2023

N-MARK B1
〒 460-0003名古屋市中区錦2-11-13
chojamachi TRANSIT BUILDING-B1