北山美那子 KITAYAMA Minako (Nagoya) APPLE N-mark collection2000 名古屋港の倉庫群で 開催予定の展覧会 2000/10/10 〜 10/15
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アップル・パイ 2000年8月の真夜中、クーラーの効き過ぎたファミレスで、アップルティーを飲みながら武藤勇が声を震わせながら熱く語った。「ヨーロッパには、アートのサーキットがあり、皆同じグランドで戦っている。そういう環境が必要だ。」
名古屋港20号倉庫に全国から集まった7人の侍は、それぞれ近づきすぎず、遠すぎず自らの居心地のいい距離間を保ちながら同じグランドに立っていた。
オープニングのパフォーマンスを見た有馬かおるさんが「アートの中に来たって感じだ、みんな戦ってるんだね」と言った。 稚拙でも過剰なものが欲しかった。 今まで単発で「さよならミルク」というパフォーマンスを各地でやってきて、毎回必ず何にも置き換えることの出来ない爽快感に包まれていたことを思い出した。
それを、毎日欠かさず続けたらどうなるのだろうか、その気持ちよさは続くのだろうか。観客のいない自宅のビデオカメラの前での意識は変わるだろうか。中毒患者のように、コンビニで牛乳を毎日買って帰った。来る日も来る日も。きもちいい。それが日課となった。 生きることは、美しくありたい。そう信じたい。そうでなければどうすればいいのでしょうか。そんな手紙が届いた。 わたしにとって、もう展覧会会場はまるでヴィトアコンチの床下オナニーのように、ひそやかな楽しみと、人の気配による興奮とに包まれていた。 アップルパイは、かさかさの皮が崩れ非常に食べにくい。突然なかのりんごのとろみがものすごく熱くて舌をやけどすることもある。 北山美那子(11/1/2000) |
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