中里村

クリスチャン・ボルタンスキー 「リネン」
★★★★
 畑の中の広い範囲にわたって白いシャツ、下着などが適当な間隔でつるされ、風になびいている様は人目を引いたが異様であった。特に脚の2本に分かれている下着がつるされているのを遠くから見ると人がつるされているようで異様な感じがした。[YS]

 スイカや茄子の広大な野菜畑に、古い清潔そうないろいろな形の白い服がズラリと吊されている。数え切れないほどのシャツやズボン、かっぽう着やパジャマがひらひらと風に舞い、村の人々の生活を感じさせる。白い色ってこんなに様々なのだ。楽しくて懐かしくてユーモラス。思わず「ふふっ...」と笑ってしまう。しみじみとした哀感も誘う、ボルタンスキーには詩的で重たくない作品。いつまでもシャツのダンスを見ていたくなる。[RH]

 牧歌的で心地よい作品。先日の豪雨で、あの白い服達はどうなったのかしらん?◎[AM]

 ボルタンスキーって、爽やかな感じもあるんですね。今回のビッグネーム達の中では最も真摯な作品だと思います。[EO]

 雑然とした畑を選んだ意図はわからんでもないが、どうしても洗濯物にしか見えず、美しくない。[YM]

ジャン=フランソワ・ブラン 「ブルーミング・スパイラル」
★★

 単なる花壇ではないか!▽[AM]


ホン・スン・ド 「妻有で育つ木」
★☆
 あれでは”木”が可哀相すぎる。▽[AM]

 植物に対する乱暴さが不快。[YM]

磯辺行久 「川はどこに行った」
★★★
 炎天下の中、ポッカリと記憶が抜けてしまった空(くう)を走る黄色い曲線。とってもきれいだ。◎[AM]

 黄色の柱と黄色の旗がいまひとつ美しくない。でも制作費がとても少ない、といううわさなのでしょうがないか。[YM]

岩崎永人 「化石」
★★★
 大小数多くの流木を使って人体を作り上げている作品である。細かい流木を多数使って表現している人体は、何か不思議な感じがすると同時に一人一人の表現が分かるようで面白いが、清津峡トンネル内に設置されていて薄暗い中に浮かび上がっているようで、スケルトンを連想させ不気味な感じであった。ほかに適当な展示場所がなかったものか。[YS]

 正に夏の定番「お化け屋敷」てとこかナ。●[AM]

片瀬和夫 「夜釣師」
★★★★

 孤独と哀愁のある作品だと思う。○[AM]

 自分の作品に集中させる環境の作り方は手慣れているが、いまひとつわからない。[YM]


北山善夫 「死者へ、生者へ」
★★★
 体育館にある竹のオブジェはきれいだし、空中を舞う天使の羽根付き椅子も可愛らしい。でも2階教室にある”死の新聞記事やイラスト”は、俗っぽくいただけない。○[AM]  

天使の羽根も椅子もヒットソングにさえよく出てくる位ありきたりなモチーフなのに、使い方が陳腐。学校の記憶と新聞記事の死の記録の組み合わせは、必然性を感じない。[EO]

クリス・マシューズ 「中里かかしの庭」
★★

道を挟んで立っていた古典的なかかし(西洋風に正装していた)にも、負けていた。▽[AM]


牛波 「克雪人」
★★
 何だかくだらない。▽[AM]
リュイ・サンス 「ヒガンバナ」
 題名に心引かれ馳せ参じたが、ガッカリ!!!どこが『彼岸花』なのだ?▽[AM]
オル・オギュイベ 「いちばん長い川」
★★★

 とても居心地の良い空間だと思うが、本の扱い方が気になった。○[AM]

 高校生の詩を刻んだ電柱は、川へのアプローチとしてはわるくない。河原の図書館も面白いが、両者の関連性が見えてこない。[YM]


ジャウマ・ブレンサ 「鳥たちの家」
★★☆
 鳥たちはあのような家が欲しいと、別に思っていないんじゃないのかな。▽[AM]
リチャード・ウィルソン 「日本に向けて北を定めよ」
★★★★
 中里中学付近の田圃の中に鉄製の骨格だけの家が殆ど逆さまにおかれている。作者の在住するロンドンの緯度と経度とを基準にして設置したものだそうである。これを知らないと余り意味がないように思えるし、何がなんだか分からないと思われるが、そのコンセプトが面白かった。[YS]  壮大で良質なパブリック・アート。[YM]

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クリスチャン・ボルタンスキー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

越後妻有アートトリエンナーレ
会期:2000年7月20日〜9月10日
URL:http://www.artfront.co.jp/
art_necklace/top.htm

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